オトナになるまで待たないで
「メールしてな!」

「うん、ゴウもね」

一番最後に、ゴウが新幹線に乗り込んだ。


ゴウの顔を見つめる。

そして言った。


「また会えるから。大丈夫」


ゴウに言ってるのか、自分に言ってるのか分からない。



ゴウの顔が歪んだ。

「アンタのこと、好きやで!」


ドアが閉まる。


涙が流れた。

動き出す列車の中から、ゴウが手を降る。

追いかけなかった。

手も振らなかった。


ただベンチに腰を下ろし、

いつまでもその場所に座っていた。



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