オトナになるまで待たないで

ふと間ができた。

顔を上げると店長が私を見つめていた。

「あの…熊谷くんて人のこと、好きだった?」


うまく言葉が出ない。

「この世でたった一つの…」



キレイだった。

見てるだけで、

一緒にいるだけで、

現実を忘れていられる人だった。


「いい思い出です」
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