オトナになるまで待たないで
「では、気を引き締め……」

「きりーつ!」

フライング気味に、日直が声を張り上げた。


みんな、ニヤニヤしながら立ち上がった。


ナイス日直!

未だに名前が分からなくて、すまん。


挨拶もそこそこにバッグを掴み、教室の外へ飛び出す。

後ろから声が聞こえたが、気のせいにしてダッシュ。

駐輪場から自転車を出すと、駅までの道のりを力いっぱい漕ぐ。


< 47 / 472 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop