素顔のキスは残業後に
触れると熱くて――……

どこまでも心地良いそんな熱。


酔いしれそうなほど深く求め合うキスを重ねて、充分潤った下唇を甘く噛まれると、

堪えきれない吐息が唇から零れてしまう。


恥ずかしさに薄く開いた瞳。

艶っぽく潤んだ瞳が意地悪に私を見つめる。


「そんな顔…するな」


髪に触れていた指先が背中を伝うようにゆっくりと腰の位置まで落ちて、

何も入り込む隙間がないほど強く抱き締め合いながら、

心地良い熱に身を委ねていった。



< 152 / 452 >

この作品をシェア

pagetop