駆け引きナシのラブゲーム
頭が、真っ白になった。
足がガクガクして、立ってもいられなくなった。
「愛澤さん、大丈夫??!」
私は桃山先生に支えられ、辛うじて立つことができた。
「…ッ咲夜ぁ」
「愛澤さん、大丈夫だからね。大丈夫…」
どうしたの?咲夜。
あんなに笑ってたのに……
咲夜ッ!!!
私は走り出した。
「あ、愛澤さん!?猪本君家に行くつもり?今は危険よ…」
桃山先生が私の腕を掴む。
「……じゃあ、どーしろっていうんですか!!?私は……行きます。」
桃山先生はもう、何も言わなかった。