Stray Love Ⅰ 〜ソラノイロ〜
「オレ、尚。

話するのはアリだろ?」



アリだけど…

アタシはキライ。


でも…

しょーがねーな。



「いーけど…
なんか飲む?」


「じゃあ、ウーロンで」



ウーロン茶を差し出す時に、添えたアタシの左手を見て、

「それ…」

手の甲の傷痕に気付いた。


「あぁ、ちょっと骨折して…
手術でネジ入れたから」


そいつ…
ナオだっけ?は、その傷を見つめて…


優しくさすってきた。



ウザっ!



って、思わないくらい…

なんか、



優しかった。


その、さする手に…


あ、三ツ星。

今は落ち着いてるカンジだけど…

「元ヤン?」


「あぁ、コレ?
ん。昔はヤンチャしてた」


ふーん…


「族とか入ってた?」

「まぁ…」


うわ…

キライな系統だ。


つか、話す事ねーし…
なんか、テキトーに…


「単車なに乗ってた?」

「XJR、直管で乗ってた!」


ガキ。

楽しそうに話してんなよ。


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