スタートライン~私と先生と彼~【完結】
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年末の受験対策の授業も終わり、少しの冬休みがやってきた。
初詣は大晦日の夜から行くことになった。
隆は遅いこともあり家まで迎えに来てくれた。
隆が家に来てくれた時に、なぜかお母さんと弟の聡(サトシ)が出て来た。
私が話そうとしても、無視してどんどん話してる。
隆のお陰でなんとか治まったが、いつ余計な事を言われるかわからないから、切り上げて出て来た。
ほんま、あの家族のテンションときたら困る!
待ち合わせ場所へ着くと、奈緒と梶原くんも来ていた。
この辺りでは有名な神社への初詣。
予想通り、かなりの参拝客でごった返していた。
「さっちゃん、はぐれるとダメだから・・・・・・」
と、手を差し出してくれた。
その手を握ると、隆は勢いよく私の方を向いた。
その表情は、目をまん丸にし驚いているようだった。
初めて見た彼の表情に「プッ」と吹き出してしまった。
「いや・・・・・・手を握ってくれるとは思わなかったから・・・・・・」
「えっ?だって隆が、手を出してくれたから・・・・・・」
彼の言葉に対して、私は早口になっていた。
だって、手を出してくれたし、本当にはぐれると思ったから・・・。
焦る頭の中で、自分は間違ってないよね・・・と自信がない考えがグルグルと回っていた。
「服を掴んでって聞こえてなかった?」
「えっ?」
嘘。服を掴んでって言ったの?全然聞こえてなかったよ。
「あっ、ごめん」
と隆が謝った瞬間、私は『隆は嫌だったんだ』という考えが浮かび、手を振りほどこうとしたが、隆によってさらに強く握られた。
「はぐれるから、ダメやで」
隆は、笑顔で首を横に振りながら言い、手を離すことを許してくれなかった。