スタートライン~私と先生と彼~【完結】
「原田せんせ〜、おはよ〜」


生徒たちの声が聞こえる。


今でも俺は、担任のクラスで昼ご飯を食べている。


「先生、この問題教えて」


「食事中は教科書を閉じろよ」

いつもと変わらない。


「先生、原田先生ってここ出身なんでしょ?優秀やった?」


「そりゃ優秀やったぞ。スポーツもできるし、人気もあったしな」


俺は自慢気に答えた。


「そうなんやぁ」


「先生、こいつね、さっちゃん先生が好きなんやで〜」


「お前、余計なことを言うなよ」


君は魅力的過ぎるよ。俺が君を忘れるには、まだしばらく時間がかかりそうだ。


























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