規格外の恋物語~12年目の恋物語 番外編(2)~
そりゃそうだ。
だって、先輩を頼って、先輩に2人の仲を取り持たせたのは、
他ならぬ、わたしだったのだから。
「うーん。だって、先輩、まだ陽菜のこと、好きでしょう?」
先輩、絶句。
あ。
そうか。
そんな話、したことないんだ。
先輩は、わたしが、先輩の陽菜への恋心に気づいているとは、知らないはずだ。
絶句する先輩に、頭を下げた。
「すみません! 失言でした」
そう言うと、先輩はぷっと吹き出した。
「ホント、寺本さんは面白いね」