♀ my prince ♂




「……2回」



「っ…!!!」




って…!!玲央くん普通に答えてるしっ!!!




「えぇ~…8ヶ月で2回って少なくない?」



「そんなん言われたって未亜ちゃんが全然ヤらしてくんな…っ」



「もう…っ!!私のことは言わないで!」



「だって、ほんとのことじゃん。」


こんな会話を続ける兄弟を思いっきり遮ったけれど…
逆に玲央くんから止めの一撃を浴びせられてしまった。



「…っ」




そ、そうなんだけど…私にそのことは…ふ、振らないで…?




「ねぇ~。未亜ちゃんは嫌なの?」


黙ってしまった私に漣くんは興味津々な顔を向けてくる。



「えぇ…っ!?そ、そうゆう訳じゃ…」



「じゃあ何で?」



「えぇっ…」




もう困るよ~…余計なことまで言っちゃいそう…。




「漣!もういいだろ?未亜ちゃん困ってんだから」


そんな私を見た玲央くんが助けてくれた。




玲央くん…っ!!!




「はいはい、分かりましたー。あ、あとさー」



「まだ何かあんの?」


漣くんの言葉に玲央くんは間髪いれずに聞く。



「今度は違う話!もうすぐ…あゆちゃん帰ってくるって」



「おぉっマジで?歩実(あゆみ)帰ってくんだ」


漣くんからの報告に玲央くんは喜びの表情を浮かべていた。




ん…??




「ねぇー、その子だれ?」


私はその子のことが知りたくて玲央くんにそう聞いてみる。



「ん?あぁ~…同い年で俺と亮の幼なじみなんだ。もし今度会ったら…未亜ちゃんにも紹介するね?」



「うん…分かった…」




玲央くん…“あゆみ”って言ってたから…きっと女の子、だよね…?




「そんじゃあ俺、そろそろ帰るわ!…あ。」


そう言うと漣くんは立ち上がって帰ろうとした、んだけど…
何かを思い出したかのように振り返って私たち二人を見た。





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