♀ my prince ♂




グ…ッ




「っ…!?」


だけど…彼に握られていた手を強く引かれた。



「な、なに…?玲央くん…」



「…俺も行く」


彼に振り返るとそう言われる。



「え…?大丈夫だよ、一人で」



「大丈夫じゃない。俺が無理」



「……??」


私は玲央くんの言ってることが全く分からず
頭の中に?(はてな)が、たくさん浮かんだ。



「はぁ~……。全っ然、分かってないでしょ?そんな格好で行かれたら…こっちが心配になんの。」



「ぇ…」


わざとらしく深いため息をつく玲央くん。
そう言われた私は自分の服装を確認した。




貰ったワンピースにカーディガン、黒のニ―ハイソックス…
それと茶色のショートブーツ…一体これの何が問題なの…?




「ほら!早く行くよ?遅くなるから」



「え…!?ま、待って玲央くん…!!どうゆうことか分かんない…っ」


玲央くんに手を引かれてそのお店へと向かい始めた。
私は、そんな彼に連れられるがままの中そう尋ねる。




本当に分かんないっ…何で玲央くんがそんなことを言うのか…。




「未亜ちゃんが…―」



「っ…」


一旦、玲央くんがそこで立ち止まる。
目が合って一瞬“ドキッ”とした。




な…なに…?




「―…他の男に目をつけられたら困るから」


そして…真剣な顔でそう言う。



「////……っ!!」



「分かったなら今度こそ行くよ?」


私の顔を見た彼は再び手を引いて歩き出した―。




何で玲央くんは…すぐそうゆうことが言えちゃうの…!?
私なんて…誰にも狙われたりなんかしないのに…。





< 123 / 203 >

この作品をシェア

pagetop