♀ my prince ♂
smile.31

高3…新たな道




―高校3年生。


それももう、3学期に突入していた。


夏休みに入る前から周りは受験モードになり私もその真っ只中にいた。
ここよりレベルの高い大学へ進む子、エスカレーターで行ける大学へ進む子。
はたまた…海外の大学へ進学を考えている子。


進学一つをとっても…ほんとに、いろんな子たちがいる。


そんな中で私が選択したのは…エスカレーターで行ける大学への進学。
といっても、ちゃんと試験はある。それに合格しないと当然進学は出来ない。


ここを受けると決めた時も受験勉強を頑張ったけれど…
今はその時以上に頑張っているかもしれない。


だってここは、ただの“お金持ち校”なんかじゃない。
レベルも高くて優秀な人たちの集まる“学校”なのだから。


そんな学校から行ける大学だもの。当然受験だって難しいはず。
私は、みんなの力を借りて必死に頑張った。同じ所に行くために―。




そして…つい先日、その結果が発表された。



ドキドキとしながら手渡された封筒を開ける。
その中身には…“合格”という大きく書かれた文字。



ほんとに嬉しかった。


これも、みんなが協力してくれたおかげだって。



夏凛ちゃん、歩実ちゃん、亮くん、翔くん。



みんなとまた、同じ所で学べるんだ…!って。




だけど…


“一番愛しい人”がどうするのかは聞いていない。
というか…私には全然教えてくれないまま。



ただただ…


“未亜ちゃんの進路が決まったら…ちゃんと話す”



それだけを言われ続けてきた―。




もしかして…


遠くに行っちゃう、とか…もう私の傍にはいてくれない、とか…
そんなこと言わないよね…?玲央くん…。



知りたい、けど…知るのが怖いよ…。






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