♀ my prince ♂
smile.32

永久に誓う約束




―いよいよ金曜日。


今日は玲央くんのお家に泊まりに行く日。
そして…玲央くんと過ごせる最後の一日。


だからなのか…昨日は、あんまりよく眠れなかったし今日も朝早くに目が覚めてしまった。
“なに、この小学生体質…。”と少し自分に嫌気がさしたけれど…準備万端でお迎えを待つ。




「…っ」




はぁ…なんだかドキドキする…。




ピンポーンッ




その時…家のインターホンが鳴らされた。




あ!来た…っ!!




「おはよー、玲央くんっ」



「おはよ。じゃあ行こっか」


荷物を持っていき玄関のドアを開けと、
そこにはいつも通りの玲央くんがいた。



「うん。あ、でも荷物…」



「大丈夫。車で来たから」


玲央くんはそう言いながら私の荷物を持ってくれた。



「ぁ…ありがとう」



「どういたしまして。…はい」


そして…空いてる手を差し出す。



「え…?」



「え?って…悩まないでよ。」


悩む私を見て玲央くんは苦笑いを浮かべる。



「ぇ…ご、ごめん…っ」


そんな姿を見て私は彼の手を握った。




だ、だって…繋いでいいのかな?って思っちゃったんだもん…。




「あ…宮崎さん…?おはようございます」



「おはようございます、未亜様」


車に乗り込むと宮崎さんが運転席にいて、
その彼も心良く私に挨拶をしてくれた。



「…じゃあ出して」



「はい、かしこまりました」


二人の会話のあと…車はエンジンをかけて走り出す。




ドキドキドキドキ…ッ




繋がれた手はとっくに離れたのに…
いつもよりドキドキする気がする…。


何でだろう…?肩が触れてるから…?





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