♀ my prince ♂
「うん、そう。どう思ってんの?」
「えっと、亮くんは…夏凛ちゃんみたいに…好き、かな…?」
「ってことは……俺は友達だね」
「えっ……!?」
急にそう言う亮くんの言葉に…私はまた驚いた。
「だってそうじゃん。夏凛ちゃんて小嶋さんのことでしょ??」
「う…うん…ッ」
「だったら…俺は友達っ」
「そっか…」
そうなんだ。私と亮くんって…友達なんだ。
「……どうしたの?未亜ちゃん」
「えっ…ううん。」
「っていうか…早く気づくといいね?」
「え…!?どういう意味…??」
この意味深な亮くんの言葉の意味が私には全く分からなかった。
「ううん。何でもないっ」
そう言った亮くんの顔が段々と近づいてきて…
また、唇に柔らかい感触――。
……んん??もしかして私、また……!?!?
「これからは…友達としてよろしくね?じゃっ」
そう言って亮くんは去って行った。
えっ…?ちょっと待って…?
あの時は全然思わなかったけど…
亮くんにされた今のキスと、
玲央くんにされたあの時のキス…
感じた気持ちが全然違う…―。
ビックリなのは同じなんだけど…
玲央くんの方が断然いい…。
それに…
“玲央くんともっと一緒にいれたらいいなぁ…”って、
一人でボーッとしてたら思っちゃうがある、し…。
っていうことは私…玲央くんが好き…なんだ…。
だから、この"ドキッ"とする感じも…
玲央くんが好きだから、こうなるんだ…。
私は…その場を走り去る。
やっと気づいたこの気持ちを言うために…
夏凛ちゃんの部屋へと急いで向かった―。
ピンポーンッ
「…あっ、未亜ちゃん。てかあのあと…何があったの?」
インターホンを鳴らすと夏凛ちゃんはすぐに出てきてくれた。
「うん。それを話そうと思って…」
「そっか。とりあえず中入りなよ」
「うん…ッ」
そう言って私は夏凛ちゃんのお部屋にお邪魔した――。