【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?


リビングに入ると、リビングは折り紙の輪っかのチェーンや、花折り紙や風船で華やかに飾りつけられていた。

正面には『湊、お誕生日おめでとう!!』と書かれた大きな画用紙が貼られている。


「どうどう? 学校から帰ってきて急いで飾り付けしたから、クオリティーは低いんだけどね」


あはは、と亜瑚が笑って頭をかく。


これ全部、こいつがやったのか。

俺の誕生日を、わざわざ祝うために。


『お誕生日おめでとう!!』の文字が踊る画用紙を見つめながら、俺はぽつりと呟いた。


「……ほんと、あんたはやることがお子ちゃま」


「なっ!」


「でも、さんきゅ」


そっと笑みを浮かべお礼を口にすれば、反論しかけた亜瑚が満面の笑みを浮かべた。


「うふふ。どういたしまして!
あっ、夕食の準備しなきゃ!」

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