小児病棟
「正哉君、なにしてんの?」
ちょうどそのとき、一号室に裕二と慶一が入ってきた。

正哉は、裕二と慶一に、その、あるものを見せた。

「これ? えへへ、この前芋ほり行っただろ?あの中から何本かちょいと拝借して、ここで干し芋を作ってたんだ」

どうやら、二人は干し芋を作っていたようである。その手には、乾燥して若干茶色く変色したさつまいもが載っていた。
< 196 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop