殺戮都市
その後、話をしながら移動して、俺達はこのビルの1階に向かった。


エレベーターの中で新崎さんが話してくれたのはこの街の戦闘について。


さっきの光の壁は、戦闘が始まると通り抜けられるようになる。


でも、それは時計回りにだけ。


東軍は南軍に攻め込めるけど、南軍は東軍には攻め込めないといった感じ。


そして、あのアナウンスにあったキングという存在。


その場所を隠す為に色々と罠を張り巡らせているらしいけど、新崎さん自身も、キングを見た事がないらしい。


もしもキングが破壊されれば、今その軍にいる人達は全員死ぬらしい。


ソウルの数は関係ない。


だからこそ、一部の人間しかその場所を知らないというのだ。


「基本的には自分の判断で動くしかないんだよ。この端末には、その軍の人全員と交信出来る機能もあるけど、戦場で指示を待ってて殺されたなんて話も聞くからね」


話を聞けば聞くほど不安になる。


東西南北に分かれて戦うって事は……相手も人間なんだろ?


人を殺さなきゃならないのか?


到底納得なんて出来ないけど、その時になれば俺もやらなきゃならないのかな。


ライダースーツの女性みたいに戸惑いもせずに、機械のように冷徹に。
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