フシギな片想い
真央、名前あるんだけど?


朝起きて、キッチンに降りるとすでに玲央さん手作りの朝食が食卓に並んでいた。


トーストに目玉焼きに茹でたウィンナー、フルーツ入りのヨーグルトに食後の紅茶。


今までだったら寝ぼけたまま、菓子パンをくわえて、そのまま学校に行くような毎日だったので、普通の朝食に感動してしまった。


爽やかな朝でもにこりとも笑わない玲央さんの弟が、のっそりとリビングに現れた。


未だにろくな会話無し。


私が先に席に着いて朝食を食べていたにも関わらず、挨拶すらしないで、向かいの席にどかりと座った。


玲央さんが持ってくるプレートを待っているみたいだ。


何か偉そう・・・寝起きなのかスウェットに、どう寝たらそんな寝癖が付くのかってくらい髪があちらこちらに飛んでいる。


思わず吹き出しそうになって、紅茶を飲んで誤魔化した。


2階から階段を駆け下りるバタバタと騒がしい足音が聞こえて来た。


「2度寝しちゃった!せっかく玲央に起こしてもらったのに!」


慌てた様子で、ママがリビングに登場してきた。ママの休みは不定期で、大体いつも忙しい。


日曜日なのに今日は出勤で、ぱりっとしたパンツスーツを着こなしている。


「おはよう、真央くん。おはよう、美雨」


何で娘の私より、玲央さんの弟の方に先に挨拶するわけ?むっとした表情でママを見るものの、本人は返事なんて期待してないらしい。そのまま、玲央さんのいるキッチンに向かった。



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