フシギな片想い
深夜、屋根裏部屋にて


その日は朝からどんよりとした雲が空一面を覆っていた。


そろそろ梅雨入りの季節だ。


通学路である桜並木の坂道には青々とした葉が生い茂り、代わりに校舎のあちこちに植えられた紫陽花が緑色の小さな花をたくさん付けていた。


湿気を含んだ空気の匂い。生ぬるい風。ジメジメとしたこの時季が私はあまり好きではない。


夢見が悪かったせいか、夜中に目が覚めた。


時間を確認すると、深夜1時を回っていた。


雨音がする?と思って、出窓を開けると、さぁさぁと小雨が降っていた。持ちこたえていた雨雲がとうとう泣き出したみたいだ。


雨の匂いがする。


下を覗くと、真央の部屋からまだ灯りが漏れていた。


夜更かしするから朝起きれないんだよ。今では、朝、真央を起こすのは私の係になっていた。


喉が渇いていたので、水を飲もうと廊下に出た。


真っ直ぐ突き当りにあるママの部屋の扉が微かに開いていて、中から灯りが漏れていた。


真央同様、ママもまだ起きているみたいだ。


最近、仕事が忙しいのか夜帰ってくるのも遅いし、帰宅してもやらなきゃいけない仕事が山積みみたいだ。


朝はみんな一緒での約束は守ろうとしてるのか、キッチンに降りては来るものの、ぼぅっとしていて、抜け殻のようだ。


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