☆You☆

花火の帰り道

私の家の前まで
送り届けてくれる途中の

橋の真ん中辺りで
悠太は 立ち止まった


どうしたの? 私が そう言い掛けた時



「尚の誕生日 ずっとちゃんとして
やれてなかったから 遅くなってごめん」


そう言って 悠太は 浴衣の袖から
細い箱を出して 私の手のひらに のせた


「開けてみて」

嬉しそうに 悠太は笑った


私は 悠太がくれた 白い箱を開けた


箱を開けると
中には ハートの中に
ダイヤのついたピンクゴールドの
ネックレスが 入っていた


「可愛い」


思わず 声が 自然に溢れてしまうほど
とても 可愛いネックレスだった


「悠ちゃん 悠ちゃん ありがとう」

私は 思わず 悠太に 抱きついた

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