愛情の鎖

昼過ぎ、コウさんと部屋の片付けをしていると、西田さんと唯さんがマンションを訪ねてきた。

「梨央ちゃん久しぶり〜」

「もう体調は大丈夫なんすか?」


2人して私の顔色を伺い、私がにこりと微笑むとホッとしたように「良かった」と言った。
しかも2人は果物やジュース、お菓子などを大量に持ってきてくれて、とても気前がいい。


「どうも心配かけてすみません」

「いいのよ〜、無事で良かった」

「なんだ西田、お前また来たのかよ」

「ひでーなぁ、コウさん。俺だってあれからずっと心配してたんすよ。そりゃもう、梨央ちゃんが心配で心配で」


そんなやりとりに心がホッと和む。


「梨央ちゃん、俺で良かったらいつでも癒しますんで必要な時は遠慮なく言ってください」

「ありがとうございます」

「西田、心配しなくてもお前が必要になることは一生ない。変な気遣いは無用だ」

「ひでー、コウさん最近俺にやたら攻撃的じゃありません?」

「俺は最初からお前にはスパルタだ」


隣で唯さんがクスクスと笑ってる。

なんとも楽しそうに二人のやり取りに耳を傾けては、柔らかに頬を緩ませている。
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