飼い犬に恋をした~始まりはいつも雨~
「先輩!おはようございます」
次の日の朝、いつもと変わらない様子で壱が待っていた。
「おはよ…」
壱は少し歩いて、立ち止まった。
「えぇぇぇぇぇ!?」
「何よ朝から大きい声出さないでよ」
「だって…先輩が“おはよ”って」
「それくらい…犬になんだから言うでしょ」
「はい!犬です!犬最高!!」
「大きい声出さないでって言ったでしょ」
「すいませんっ!」
あいさつしただけであんなに喜ぶなんて…
ほんと、バカでしょ。