この空の下で
卒業、そして別れ
桜の花がぽつぽつと開き始め、陽気な気候となりつつあるこの頃、いよいよ小学校生活最後の一ヶ月になった。
この月になると、卒業式の練習だの、卒業制作だの、小学校の全課程は終わったが、予定は卒業式まで詰まっていた。そんなことに、みんなはあまり乗り気ではないようだ。いくらもう勉強しなくていいとしても、やはり遊びたい心は止められない。休み時間に入ったら、男子達は勢いよく太陽が照らす外へ飛び出す。これが毎日毎日、変わりの無い生活が続いた。そしてそんな日が一週間ほど過ぎたある日のことであった。いつもどおりに卒業制作を進めているある日中のことである。突然、先生が黒板の前に出た。
「ちょっと作業やめて」
先生が声を張り上げると、みんなはすぐさま手を止め、先生の方を見た。
「もしこの卒業制作が早く終わったら…学級対抗で、何かレクリエーションをやりたいと思います」
みんなはすぐさま飛び跳ねた。まさか先生の口からこのような話が出るとは思わなかったようであった。というより、こんなことはもっと早く言ってくれればいいのに。
当然のことだが、その後はみんな、仕事の効率は良くなった。そしてあと一週間かかりそうだった作業が、なんと二日で終わってしまった。恐るべきみんなの力。こう見ると、今までのみんなのやる気の無さがにじみ出てくる。しかし、早く終わって良かったことに越したことがない。先生たちも、この驚異的な勢いには驚いたらしく、これから何をしようか頭を抱えていた。
そしてレクリエーションの内容は、各々のクラスで決められることになった。
「どうする。これは…多数決でいいですか?」
学活の係が声を張り上げて言った。そして目立ちたがり屋の男子が、いいですと答えた。そう答えなくても、結局は多数決になっていたことだろう。しかしこう言ってくれた男子のおかげで、早くことが進んだ。
「それじゃ、多数決にします。では、これから何をしたいかを考えてください。時間はですね…五分です。席を離れて話し合っても構いませんので」
係は教卓を離れた。
この月になると、卒業式の練習だの、卒業制作だの、小学校の全課程は終わったが、予定は卒業式まで詰まっていた。そんなことに、みんなはあまり乗り気ではないようだ。いくらもう勉強しなくていいとしても、やはり遊びたい心は止められない。休み時間に入ったら、男子達は勢いよく太陽が照らす外へ飛び出す。これが毎日毎日、変わりの無い生活が続いた。そしてそんな日が一週間ほど過ぎたある日のことであった。いつもどおりに卒業制作を進めているある日中のことである。突然、先生が黒板の前に出た。
「ちょっと作業やめて」
先生が声を張り上げると、みんなはすぐさま手を止め、先生の方を見た。
「もしこの卒業制作が早く終わったら…学級対抗で、何かレクリエーションをやりたいと思います」
みんなはすぐさま飛び跳ねた。まさか先生の口からこのような話が出るとは思わなかったようであった。というより、こんなことはもっと早く言ってくれればいいのに。
当然のことだが、その後はみんな、仕事の効率は良くなった。そしてあと一週間かかりそうだった作業が、なんと二日で終わってしまった。恐るべきみんなの力。こう見ると、今までのみんなのやる気の無さがにじみ出てくる。しかし、早く終わって良かったことに越したことがない。先生たちも、この驚異的な勢いには驚いたらしく、これから何をしようか頭を抱えていた。
そしてレクリエーションの内容は、各々のクラスで決められることになった。
「どうする。これは…多数決でいいですか?」
学活の係が声を張り上げて言った。そして目立ちたがり屋の男子が、いいですと答えた。そう答えなくても、結局は多数決になっていたことだろう。しかしこう言ってくれた男子のおかげで、早くことが進んだ。
「それじゃ、多数決にします。では、これから何をしたいかを考えてください。時間はですね…五分です。席を離れて話し合っても構いませんので」
係は教卓を離れた。