こちら元町診療所
怒濤の夜、一度アパートまで乗せていって貰った私は、しぶしぶ着替えを取りまたあの高級マンションに戻った



『お風呂入っておいで』


先に入るのは前と同様断って、私のアパートの二倍?三倍はありそうなそのバスルームで泣きすぎた顔をリセットする



『一緒に寝る?それともゲストルーム使う?』


「一緒って……今日は……ゲストルーム使ってもいいですか?」


12時を過ぎた頃さすがにウトウトしてきた私は、そのままソファで寝そうになっていた


色んな事が起こって(起こしたのは多分私だけど)今日は気持ちがいっぱい過ぎる


『今日はってことは今度は違うってことでいいの?』


隣の彼は維持悪く笑い顔を寄せる


「考えときます」


『じゃあ明日までに考えて?』


「はっ?そんなの無理です!!」


声を押し殺して笑ってもその綺麗な顔は健在


性格に問題はあるのは否めないが、どうしてこんなに整った相手が私のような取り柄もない人間を選ぶのか分からない


『先に休んで?まだ纏めたい仕事あるから』


頬に軽く触れた唇


それに顔を熱くすれば、おやすみの言葉と共に唇にもう一度触れた先生と別れて私はゲストルームに体を預けた


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