こちら元町診療所
「…………」


思わず叫びだしそうになる声を心の中で抑えて開いた口のまま目の前の光景をもう一度再確認する。


コンタクトしたまま寝ちゃったからよく見える……


いや、そうじゃなくて!!


覚醒した頭が警告音を頭の中で響かせる


一刻も早く逃げなきゃ!!


何とかそこから動こうとするものの、原因はコイツの腕がしっかりと私に回されているから動けない


下手に動いて起きたら嫌だし……


ていうか何であたしのベッドにこの人寝てるわけ!!?



『ん………靖…子』


変なことを色々考えていたせいで、至近距離のヤツがゆっくりと目を開けるのでとっさにその目を左手で覆う


『……朝から何プレイ?』


「ちょっと黙ってて下さい!!」


どうしよう……起きたのは仕方ないとして何を話せばいいの?


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