ギャルとメガブス
私は急にまた怖くなった。


「い、嫌よ、そんなの……だって、私、仕事してるし、そんな時間……」

「来ないと、呪うよ」

「え?」

俊くんの眼光が、更に鋭くなった。

私の知っている俊くんの顔ではなかった。



「呪うよ」



ぞっとした。


「約束、してくれるよね?」


頷くしかなかった。

俊くんは、その瞬間、掻き消されるように姿を消した。

辺りには、まるで今までの騒ぎが嘘だったかのように、静けさしか残っていなかった。
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