答えて下さい、先生!!
九章

やっと……


「こんにちは!」

「おう、こんにちは」

先生は無事に塾に復帰した。

そして、今、久しぶりに先生に会うことが出来た。

私、頑張ります!!

「先生!私、言いたいことがあります」

「奇遇だな、俺もだ」

先生と目が合う。

「私、先生のことが……」
 
その先の言葉は言えなかった。

先生の手によって遮られたからだ。

「今回は俺に言わせて。俺、今まで君を沢山傷つけたよな。ごめんな。でも、沢山傷つけて、遠回りしてやっと気づけたよ」

先生は私の手を握る。

「俺は、西村さんが好きだ。付き合ってください」

握られた手から先生の体温を感じる。

あぁ、やっと……

「ぅ、嬉しいです!!よろしくお願いします!!」

先生の考えてることがわかった。

「おう!って、なに泣いてんだよ!」

先生が焦りながら私の顔を覗く。

「嬉し泣きです!!」

私はそう言うと、先生の胸に飛び込んだ。

暖かい。

先生、好きです。大好きです。
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