二人は甘い初恋関係
「話し掛けたけど、上の空…って感じだったから。」


「ご、ごめんね!何でもないの…!ちょっとボーッとしちゃってただけ…。」


「そっか…。調子が悪いわけじゃないよな?」


「うん、大丈夫…。」


コクコクと頷きながら答えると、水城君はホッとした笑みを浮かべる。


その優しさ溢れる表情に、胸がキュウッとなった。


日に日に増していく、水城君への“好き”


この膨らむ想いを言葉にして伝えたい…っていう気持ちが、だんだん強くなってる。


心の中に留めるだけじゃなくて、声にしたいな…。


そう思いながら、私は澄みきった朝の冬空を見上げた。


あ……。


そう言えば、もうすぐバレンタイン…だっけ。


私の場合、バレンタインの日は手作りのチョコレートを友達の女の子たちに渡すのが恒例だった。


でも、今年は…


今回のバレンタインは……水城君にチョコレートを作って渡したいな。





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