二人は甘い初恋関係

「小春川さん、大丈夫っ!?」


「急に倒れたから、ホント…ビックリしたよ~!」


「ゆっくり休めた?もう平気?」


あっという間に女の子たちに取り囲まれ、次々と声を掛けられる私は、“大丈夫…”と言葉を返すのが精一杯。


クラスの人たちに心配を掛けてしまったことを申し訳なく感じていると…


「ちょっと!みんなで一気に声掛けたら、小春川さんだって困るでしょ?まだ本調子じゃないだろうし、もう少し静かにしてあげた方がいいよ…。」


女の子たちの輪を割いて入って来た、茶髪でショートヘアの女の子。


整った顔立ちで、背はスラリと高い、まるで…モデルのような容姿の美人。


思わず見惚れていると、その子は私にニコッと微笑んだ。


「小春川さんのバッグ、朝…倒れた時に教壇のところに落ちちゃってたから、小春川さんの机の上に置いてあるよ。こっち!」


そう言うと、昨日…あらかじめ垣内先生から教えてもらっていた席に案内してくれた。





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