二人は甘い初恋関係

「まあ、律矢は…今まで女子が苦手だったから、恋愛感情に疎くても仕方ないわよ。」


「………。」


なんだよ、その上から目線的な言い方は。


そもそも、これが恋愛感情かどうかなんて分からないじゃねぇか…。


不満たっぷりに、グッと眉をしかめた。


「さてと、話は全部終了したから私は行くね!部活に遅れちゃう…!」


少し慌てた様子の佳織は、屋上の扉へと足早に向かう。


すぐに出て行くのかと思いきや、足を止めて俺の方を見た。


「私…応援するよ、律矢の初恋!」


「だから、これは…そういうものじゃねぇって言っ……」


「じゃあ、またね~!」


俺の反論を途中で強制的に遮った佳織は、さっさと扉を開けて、屋上を出て行ってしまった。


ったく、俺に謝りたくて屋上に連れて来たのかと思ったら、色々と言いたいこと言って帰りやがって…。


なんか、アイツのペースに巻き込まれると、すげぇ疲れる…。


大きな溜め息を零した後、俺は屋上を出た。

< 96 / 322 >

この作品をシェア

pagetop