気まぐれな君も好きだから
* 守ってあげたい



< 守ってあげたい >




古谷君は次の日も出勤だったから、一旦着替えに帰らなくちゃいけなくて、あんまりゆっくりはしていられなかった。

でもギリギリの時間までベットの中で抱きしめてくれて、何度もあちこちにキスしてくれた。

最初で最後だなんて思いたくないくらい幸せな朝だった。



もう決めたことだから、どんなに辛くてもこれを乗り越えなくちゃいけない。

会えなくなる訳じゃないし、古谷君とはこれからも仕事上は良い仲間でいたいと思う。

今まで通り、普通に接することができるようになるまで、しばらく時間はかかるだろうけど.........



駅で別れてから、家に帰り、何もする気にはなれなくて、半日くらいボ~っとしていた。

それでもふとした瞬間に古谷君を思い出し、切なくて泣きそうになった。

こんなことではいけない。

何か別のことを考えよう。

そう思った時、たまたま点いていたテレビ番組に、心を奪われた。



ニュース番組で、急成長中の注目企業を特集していたんだけど、主人公は私とそれほど年の違わない女性。

性別、年齢に関係なく、やる気と実力があれば誰にでもチャンスを与えるというタイプの外資系企業。

そこで彼女は、日本での一号店でもある基幹店の店長を任されていた。
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