堅物くんとの恋愛過程
その時
【2年C組 佐伯文弥くん至急、風紀委員会議室にお越し下さい。繰り返します~~~】
「僕としたことが、委員会を忘れていました」
トロけてしまいそうな笑みで微笑む佐伯くん。
今の笑顔、写真に収めておきたかったよぉ。
「では、行きましょうか?」
「え?私も?」
「当然です。僕のこの目の前で欠席するなど許しませんから」
「う………」
ズル休みだということは、バレていたんですね。
観念して私も立ち上がる。
そして、彼の背中を見つめたまま屋上を後にしようとしたところで
突然、佐伯くんが振り向いた。
「実は貴女に避けられていると感じ始めたあたりから、疑問と不安で眠れない日々が続いていたんです」
「え………」
「しかし今日はとてもスッキリとした気持ちで眠りにつけそうです」
「………」
「貴女へのこの気持ち、どう説明したら良いのでしょうね」
「ん?……は、はい?」
「あ……それから姉のことは、くれぐれもご内密にお願い出来ますか?」
「あ……う、うん」
「助かります。では急ぎましょう」
「う、うん」
急いで階段を駈け降りる2人。
だけど、佐伯くん?
今、何かスゴいことを
実にサラッと言った気がするんですが……?
私の気のせいでしょうか?