恋はしょうがない。〜職員室の秘密〜



「ま、一宮ちゃん。うまくいくといいね。私たちでよかったら、いつでも相談にのるからね!」


 頼もしいお姉さまたちの言葉に、理子はその恋心を奮起させて、嬉しそうに微笑んだ。

 その光景を見て、真琴は何とも言えず気が重たくなる。もしこれから、理子に古庄のことを相談されたら、どうすればいいのだろう…。


 その時、コースの最後のメニューであるデザートが運ばれてきた。プレートに載せられたシャーベットや小さなケーキたちに、感嘆の声が上がる。

 古庄のことから話が逸れて、真琴は少しホッとしたが、その胸に渦巻く悩みはいっそう深くなった。







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