恋はしょうがない。〜職員室の秘密〜
普段はファンデーションと口紅くらいしかつけない真琴にとって、自分を綺麗に見せるためのこの努力は称賛に値する。出来ればそのやり方を、教えてほしいくらいだ。
少しでも綺麗になったならば、古庄の隣に立つときに気後れせずに済むかもしれない……。
真琴が平沢の作られた容姿に見とれていると、今度は平沢の方から話を持ち出される。
「古庄先生はまだ来ていないみたいですけど、今日は欠席なんですか?」
と、案の定、早速古庄の話題が持ち出された。
平沢にとっては、真琴とお互いを知りあう話をするよりも、そちらの方が大事らしい。
「さあ?欠席するとは聞いていないけど、文化祭の準備が大変なのかな?」
「古庄先生のクラスの準備ですか?でも、生徒は7時には下校しなきゃいけないんですよね?」
「うん、普通の生徒はそうなんだけど。多分古庄先生は、生徒会や実行委員の方の面倒を見てるんだと思う。今年は生徒会の担当だから大変なのよね」
「ああ、そうなんですか……」
平沢は納得したようにうなずいた。ちゃんとした理由があって、古庄が遅れていることを知って、ホッとしたようだった。