ミクロコスモス
そんなことで、下車できるのか?

この、奇妙な汽車から脱出できるのか?



・・・・・・そんなことで?




そっと首を振った。


ありえない。




そんなことで、このおかしな状態をなんとかできるとは思いがたい。



だいたい、強く願えばなんとかなるなんて、アホらしすぎる。







だけど――




「・・・・・・それ以外の方法なんて、思いつかない・・・。」






思わず頭を抱えたくなった。



なんなんだ。


あの人に逢いに行こうとして、もう挫折しそうなんて。




・・・・・・くそ・・・。



挫折してたまるか。


決めたんだ。

あの人に逢うと、必ず逢うんだと。




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