Blue Sky。ー君の瞳に恋をしたー
偶然
私 逢崎 梨奈(アイザキ リナ)
特にこれといって自慢できる特技もなれけば欠点もない。
強いて言うなら 運動音痴 ってことぐらい。

私は基本的に1人が好き。

だってグループってめんどくさいでしょ?

そんな私は決まって昼休みになると
屋上へいく。


ガチャー。

「あ、…。」

また、今日もいた。

悲しい目をして空を見上げている君。


いつもはここで引き返すけど
いつまでも私の特等席を取られるわけにはいかない。

「ねぇ、そこの君」

彼は聞こえないのか
振り向くそぶりすらない。

「ねぇってば!」

と、肩をつかむ。

我に返ったかのように振り向く君。

「ここの屋上、私の特等席なんだけど。」

「え、あぁ、わりぃーな」

ハスキーな声に
茶色の透き通った瞳。

ずっと目を合わせていたら引き込まれそう。

「ま、まぁいーんだけどね」

よいしょ、といって
彼はその場を立つ。

「わりぃーけど
明日からも君の特等席、借りていい?」

と、爽やかにわらってたずねてくるきみ。

「う、うん…。」

「サンキューな。」

そういって彼は
ドアを開け屋上を去っていった。


< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop