年下オトコたちの誘惑【完】
なんとか浴衣に着替え、目指すは花火大会会場。

わたしたちが働いてる海の家から、わりと近いから、碧都の家からも近い。

あ、わたしたち同棲し始めたんです。碧都が『どうせ働くとこが一緒なんだ。だったら俺ん家来いよ、家賃ももったいねぇしよ』って言われて、ついつい…。

だってお風呂場もキッチンもベッドも、なにもかも広いし…。

「わっ‼︎碧都、キレー‼︎花火、花火だよ‼︎」
「ったく、どっちが年上だかわかんねぇな」

花火…に、テンション上がったら、ダメなのかな…。

「おい、どうした?さっきまでのテンションは。もう飽きたのか?」
「チガウ。碧都は、こんなはしゃぐ年上オンナはキライ…?」

目だけを碧都に向け、返事を待つ。なのに、いくら待っても碧都からの言葉はなくて…。

「お前、わかっててその顔してんの?」

喋ったと思ったら、意味わかんないこと言ってきて。
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