彼氏人形(ホラー)
☆☆☆
次に目が覚めたとき、あたしは自分のベッドの上にいた。
ひどく頭が一体なにが起こったのか理解できない。
真っ白な天井を見上げて茫然としていると、ベッドの横から聞きなれた声が聞こえてきた。
「陽子、目が覚めた?」
そんな蒼太の声に一瞬ビクッと体を震わせる。
反射的に恐怖が体を駆け巡り、自分を守ろうとしている。
「……蒼太……」
あたしは蒼太の顔を見て、さっき起きた出来事を鮮明に思い出していた。
ひどく耳を引っ張られ、焼けるような痛みが走り、そしてプッツリと記憶は途切れている。
あたしは恐る恐る自分の右耳に触れてみた。
なにか堅い感触がすると同時に、痛みが走る。
あたしは慌てて起きだして姿見の前に立った。
鏡で自分の顔を確認すると、右耳は何重にも絆創膏が張られていた。
「これ……蒼太が?」
「あぁ。とりあえず応急処置をしておいたよ」
そう言う蒼太は全く悪びれておらず、優しい笑顔を浮かべている。
あたしはその笑顔に気味悪さを感じた。
次に目が覚めたとき、あたしは自分のベッドの上にいた。
ひどく頭が一体なにが起こったのか理解できない。
真っ白な天井を見上げて茫然としていると、ベッドの横から聞きなれた声が聞こえてきた。
「陽子、目が覚めた?」
そんな蒼太の声に一瞬ビクッと体を震わせる。
反射的に恐怖が体を駆け巡り、自分を守ろうとしている。
「……蒼太……」
あたしは蒼太の顔を見て、さっき起きた出来事を鮮明に思い出していた。
ひどく耳を引っ張られ、焼けるような痛みが走り、そしてプッツリと記憶は途切れている。
あたしは恐る恐る自分の右耳に触れてみた。
なにか堅い感触がすると同時に、痛みが走る。
あたしは慌てて起きだして姿見の前に立った。
鏡で自分の顔を確認すると、右耳は何重にも絆創膏が張られていた。
「これ……蒼太が?」
「あぁ。とりあえず応急処置をしておいたよ」
そう言う蒼太は全く悪びれておらず、優しい笑顔を浮かべている。
あたしはその笑顔に気味悪さを感じた。