社宅アフェクション
私は気分だだ下がりのまま、放課後を迎えた。


「大陸とのデートぉ……」


この権利は勝彦に奪われてしまった。
でも……私は考え方を変える。


デートって言っても、一般公開の前の日、学生だけの学校祭の日だけ。次の日なら、大陸と2人になるチャンスはあるはず!それに、私には部門がある!


「ポジティブにいこ~っ!!」
「気分が上がったり下がったり忙しそうだね、ハニーは。そこが見てて楽しいんだけどさ」


直人の言葉には返事もせず、私は部門の教室へと真っ先に走っていった。


事務棟にある生徒会室の隣、生徒会準備室。そこが私と大陸の(いや、装飾部門員の)待ち合わせ場所。


「しつれいしま~すって……まだ大陸きてないか」


大陸どころか誰もきていないようだった。
早くきてくれないかなぁ、大陸。最近、部活があるからって朝も早くに1人で行っちゃうから、今日まだ会ってないんだよね……


しばらくすると、ゾロゾロと人が集まってきたけど、なかなか大陸は現れない。


「掃除、長引いてるのかなぁ……」


そのうち装飾部門担当の生徒会役員2年生1名がクラスごとに席につくようにと叫び始め、私も3Fの席に座った。
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