社宅アフェクション
「来てくれたのですね。よかった。初日から来なかったら、本荘先輩と青葉くん、きっとケガしてました」
「うわぁ~ん!」
「ふ、普通に出てこい!ただでさえ、暗いんだからな!」


意を決してドアを開けた先には黒づくめの女、目黒さつきが立っていた。


ドアを開けると暗い、それには昼休みに慣れたが、怖ぇもんは怖ぇ……


「中に入ってください。活動内容を話し合いましょう。ね、部長」
「……は?部長?」
「はい。だって、本荘先輩が一番年上です。このホラ研を引っ張るのはあなたです。」
「え、いや、おい…」


ちょっと待て!俺、今日入ったばかりだぞ?つか、ホラ研って何だ!センスねぇ!それに部長って…一番呪いくらいそうじゃねぇかっ!!


「いや、一番長いのは目黒で──」
「お願い、かつ兄!部長さんになって!それで──」


“活動内容変えて?”大陸が耳元で俺に言った。
そんな顔と声で頼まれたら……俺……


「やってやるよ!今日から俺がホラ研の部長だ!」
「……ホラ研ってやっぱり変ですね。図書同好会でいいです」
「おいっ!!」


こうして、俺の勝負は始まった。
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