ギャップ彼女 2
月曜日――…


残りあと５日か…
私は、愛莉に選んでもらった眼鏡をかけ、重い足取りのまま学校に向かった。


でも、暗い顔をしたままじゃ皆に心配させてしまう。


だから――…



『おはよー』




思いっきり明るく振る舞うように、笑顔で過ごした。必死に笑っていないと、悲しくて涙がでてきてしまうから…



「リンちゃん、これ食べてみてよー」

『うん』

『……まずっ……』

「…うふふ。超、不味いんだー」

『……。』

「リンちゃんの変顔可愛いー」

「あ、本当だ！」

「もっと食べていいよー」




みんなでワイワイやる時間も増え、イヤな事は忘れられた。



クラスのみんなも、前とは違って気軽に話しかけてくれるようになったのも救いかもしれない




しかし、生徒会室では泣かないように暗くならないように、さらに必死になった。




あと少しで、この場所にいられなくなるって思うと、悲しくて仕方が無いから。




それに悠斗を見ると、怜奈の顔がチラつき胸が苦しくなる。気持ちに蓋をしたはずなのに、悠斗の顔を見ると溢れでてしまうんだ。



そうして過ごし、とうとう契約の日がきてしまったんだ。
< 199 / 479 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop