ギャップ彼女 2

「そんな顔すんじゃねぇ。それに前に言ったろ？リンが俺を好きでなくても、俺は絶対諦めねぇってな。」





フッと笑った奏は、私の鼻をむぎゅっとつまんだ。




『……いひゃい(痛い)』


「…え…な、な、な、泣くな……ごめん…強すぎたか…？あー本当、ごめん！」




鼻は、痛くはないんだけど、胸が痛くて痛くて涙が出てきてしまったんだ。




奏は、私にとって大切な人には変わらない。
でも、こんなにも想ってくれている奏に対して、何にもできないから。





優しい奏を傷つけてしまっているのは、紛れもない私だ。悠斗にぶつかる勇気もないくせに、ウジウジ悩んでいる私は、大馬鹿者だ。





「マジで、ごめん。大丈夫か？」




奏は、私の顔を覗きこみ心配そうに私の鼻をさすっている。





『…うん。大丈夫。』

「あー良かった。」





恋愛って本当、うまくいかない。
みんながみんな、幸せになれればいいのにね。



難しいよ。