ギャップ彼女 2
〜奏 SIDE〜



隣の席に案内された奴らに俺は言葉を失った。
だって見知らぬ綺麗な女と、ユウ(悠斗)だったから。





「こんにちは。」

「花那月さん、そちらの方は?」

「私の幼馴染です」

『どうも、佐山奏です。』





リンは、必死に平静を保っているつもりだろうが俺にはすぐ分かる。
リンが辛そうに微笑んでいるのが。





「佐山くん、初めまして。私、悠斗の彼女の篠原怜奈です。よろしくね?」

『……はぁ』





リンを苦しめているのは、これが原因か。
まさかユウに彼女がいたとは…
ユウは、リンの事を好きだと思ったのは気のせいだったのか?






それなら、俺がユウの事を忘れさせてやるまでだ。リン、俺は遠慮しねぇぜ?





「ねぇ、佐山くん。花那月さんと付き合ってるの?」

『いえ…今は付き合ってないですが、いずれ俺の彼女にする予定です。』

「…え?」

『言ったろ?俺はリンの事、諦めねぇって』

「奏…」




しかし俺がそう答えた瞬間、ユウは明らかに俺に殺気を放ちやがったんだ。
リンは、動揺しすぎで気づいていないが。
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