ギャップ彼女 2
『私には、恋愛の好きっていうのがよく分からないの。みんなの事同じように大切だと思ってるし、大好きだしさ。』



この好きって気持ちが、恋愛として好きなのか、友達としての好きなのか、私にはその区別が分からないんだ。



いつかは特別と思える人ができるのだろうか?




「そっか、良かった。」



そう言って微笑んだ伊吹は、視線を窓の外に向け、また外の景色を眺め始めた。
私もつられて、窓の外へと視線を流す。



「それじゃぁ、俺にも可能性あるって事だよな。」


『…ん?』




伊吹が何か言った気がして、思わず彼を見るが、依然外を見続けている。



気のせいだったのかな?
そう思って、私はまた景色を楽しんだ。




―――――――
――――
――



『今日は、ありがとう。とっても楽しかったよ!!』

「俺もだ。リン、またデートしようぜ」

『うん。伊吹、またね』

「おぅ。じゃぁな」


遅いからという事で、伊吹に家まで送ってもらった。バイトでこのぐらいの時間になる事も多いから、大丈夫だよと断ったのだが、「リンが心配だから、送ってく」と、わざわざ遠回りしてくれたんだ。



…伊吹は、本当優しいね。
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