きみにこい
「つーか俺待たなくて良いよ。先行け」
モタモタとバイクに鍵を掛ける祐真。
そんなにあたしと行きたくないのかい。
「やーだねっ。一緒に行く」
「……うっぜ」
本気で呆れた顔をされたけど、へこたれない。
そんなあたしって本気でうっとおしい気がする。
本当は祐真の腕に抱き着いて歩きたいけど、それをグッと堪える。
「…祐真、今日放課後買い物行こーよ」
「行かねぇよ」
バッサリ断られた。しゅん。
「じゃあ他の男の子と行くもん」って言うと澄ました表情で「あぁ」って言われて超ムカついた。