忠犬ハツ恋
made in シャロン
「ム、ムリ〜!!絶対にムリ〜〜!!」

シャロンでの二次会開始1時間前、私は目の前の状況に絶叫していた。

「ほらね?白石がいいって言うワケ無いって言っただろ?」

「え〜どうして?可愛いのに。」

サクラさんが私に今日のユニフォームだと差し出したそれは………メイド服だった。

「今日、結婚式の二次会ですよね?
それならもうちょっとちゃんとしてた方が…。」

「あら?ハチ公ちゃん、給仕と言えばメイドでしょ?これが最もふさわしい服装だと私は思うわ。」

サクラさんは既にメイド服を身に纏っていて、その場でクルリと回って見せた。
やたら短いスカートとムダにフリフリしたエプロンは『給仕』と言う仕事を真面目に行う雰囲気から程遠い。

「なんとか言ってよ!檜山君!」

「え?だって俺個人的には白石のメイド姿興味あるし。」

「………。」

ダメだ、この人達では……。

私は助けを求めて厨房へと向かった。
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