不良王子のぽっちゃり姫

「心配すんな、もしハゲても、ハゲたアゲハでも愛してるから」

「もぅ…流季大好き!!」

「フッ…知ってる」

こんなに甘い言葉をたくさんくれる流季。
本当に本当に私には勿体無い素敵な人。

「私も流季がハゲても愛してるからね」

「じゃあ仲良く二人してハゲるか?」

「絶対嫌だよ~」

なんて冗談を言って笑って、
いつも通り家まで送ってもらった。

「ありがとう。気を付けて帰ってね?」

―――ギュッ

家に着いた事が少し寂しくて、
流季を困らせちゃいけないと思って、
明るく振る舞ってたら流季に抱き締められた。

「んな寂しそうな顔するなよ、いつでも会えるだろ」

「えへへ。寂しいの隠してたのバレちゃった?流季と一緒に居れる時間もっと欲しいよ。」

「俺も…月曜から毎朝迎え来るから」

「ありがとう流季。遅刻しちゃ駄目だよ?」

家に帰るのが名残惜しくて離れがたいと思っていたら。

「家の前でいつまでイチャイチャしてるの?先ずは家の中で話でもしましょ♪」

げっ!!お母さんに見られた!!
< 49 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop