瞳が映す景色

①ー3・赤き魔女

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①ー3・赤き魔女
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ハッピーバースデー?


……ああそうだよ。だから惰眠を貪る予定だったんだ。持ち帰った仕事も昨日のうちに終わらせて、特に予定はないが、それを幸せとして過ごす予定だったんだよ。


「お? ……お誕生日おめでとうございますっ!?」


なんだその疑問系は。




宅配便を装われ、ベタにも程がある罠に引っ掛かりアパートの扉を開けた先には――あまり趣味のよろしくない真っ赤なワンピースに始まり、赤い唇の濃い化粧をした――絶対に宅配業者じゃない女がいた。


「……」


多分、オレの考えは正解だ。声はそうだし、面影もある。それに、来るとしたら……考えに入れたくはないが。


「……藁科。先生は休日だ」


「はいっ。休日で、片山先生のお誕生日です! ――よね?」


嘘をつけばいいのか分からず、頷いてしまった。


「そんな喜ばしい日を無駄にさせないようにと、祝いにきましたよっ」


まるで妖怪七変化。髪が茶色でクルクルだ。勿体ない。一度も加工したことのない長い髪は、何処かの国では高値だとテレビで観た。……いや、そんなことはどうでもいいだろっ。


その赤い姿は、秋の心地よい青空の下では異形でしかなかった。

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