★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
昔から
――夢璃――

「はい。」

――ガチャっ

ドアを開けると、
一番会いたかった人が立っていた。

「………。」

…愁君だ。

「…久しぶり?」

愁君が言った。

「久しぶり…。」

私は言った。


「あのさ…、返事決まった?」

愁君が聞いてきた。

「……え。その…。」

戸惑っていた。


けど…、分かった。

この気持ちがきっと…。

「…アイツが好きなんでしょ?」

愁君が言った。

「え…?違…。」

私が言おうとした時、

「行けば…?アイツのとこに。」

え……?

「俺の事はいいから。」

愁君が笑って言った。

…違うよ。


なんで…?

涙をこらえていた。

愁君が分からなくて。

考えてる事が全く分からなくて。

そうしてたら、愁君が出て行った。


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