私が好きなのはキミだけだから。



その言葉に、一瞬ドキッとした



「そう……か」



一瞬、大翔の顔が悔しそうになった気がした


…………どうして?



「めいは修学旅行?」


「うん……。大翔は?」


「俺は普通に友達と旅行」


「そっか………」



お互いなにを話せばいいのかわからなくて、黙ってしまった



「じゃ、じゃあね」



この状況に耐えられなくて、私は棗の手を引いてその場を去った



でも、最後の大翔の顔




……あの切なそうな顔が頭から離れなかった




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